こんにちは。
著者のゆっくんです。
今回はKiller Guitarsさんの「KG-PRIME」をレビューして行きます。
なぜ今更?感があるとは思いますが、今回触れるに至った経緯からも書いて行きます。
いつもの通り細かい材や仕様などはKiller Guitarsさんのサイトをご覧いただければと思います(笑)
あくまでも「いちギタリスト」の使用感やサウンドの感想などを書いて行きます。
なぜ今回いきなりHMのギターを?
まあ…人間生きてると色々あるもんなんですよ…(笑)
なんてかっこいいことではなく、自分のバンドや参加するセッションで非常に「ロック」〜「ハードロック」〜「ヘヴィメタル」のジャンルが多くなって来まして、この中で生きていくならば1本そういうジャンルのギターがあったらいいなという考えから。
でも僕もわがままなので「HM仕様だけ」で終わるなんて勿体無いし、ちゃんといろんなジャンルでも使うことのできるギターが欲しいと思い今回選定したのは3本。
・PRS Floyd 24
・Musicman AXIS
・Killer Guitars KG-PRIME
の3つでした。
その中で今回はKiller Guitarsの「KG-PRIME」をチェックして来ました。弾かせていただいたのは御茶ノ水のBIG BOSS御茶ノ水店様にて。
長い時間弾かせていただきありがとうございました。
高崎晃さんのためのギター「KG-PRIME」
まず大前提のところではありますが、このギターはLOUDNESSの高崎晃さんのギターを作るために作られたブランドです
※そもそもこの時点ですごいです。
LOUDNESSは日本発祥のHR/HMバンドの先駆けとして、世界レベルで音楽活動をされている凄いバンドです。
そのバンドのギタリスト「高崎晃」さんは世界レベルのギタリストで海外のバンドマンにも多大な影響を与えてらっしゃる方です。
公式なコメントではMR.BIGのポール・ギルバートが「影響を受けた」とコメントしたり、MEGADETHの後任ギタリストのオファーが来ていたり…
そんな素晴らしいギタリストが「自分のためのギター」を作るためにできたブランド。
ゴリッゴリのHM仕様かと思いましたが、実はとても繊細で扱える幅の広い完成度の高すぎるギターでした。
ネックはストラトのオールドタイプのVUシェイプ
まずネックを触った時に感じたのはネックの握りやすさ。
僕はもともとストラトを弾く事が多く、それも54年タイプのネックを参照にしたものなので凄いフィット感がありました。
インタビューによると高崎さんもストラトのネックを好まれているとのことでこの形状にされているのだと思います。
レスポールユーザーの方は最初は戸惑うかもしれませんが、これは慣れが必要かもしれません。逆に慣れたらこれほど弾きやすいネックタイプはないと自分では思っています。
12フレットを境にUタイプのネックに変わっていくので高音域のフレットプレイも苦なく弾く事ができます。
※ちなみに本物のビンテージレスポールも「ソフトV」と言われるネックがあります。
1ボリュームのコントロールで多彩な音
この形状のギターだとよく思われるのが「HM仕様だから歪み以外は使えない」という誤解。
僕も正直、他のギターを触れた時にそれを感じたことはあります。歪みは良いけどクリーントーンが全く使えない「残念なギター」の使用性の低さ。
しかし…このKG-PRIMEは違いました。
本当にクリーントーンが気持ちいい。ストラトにハムバッカーを載せたら「この音でしょ!」というサウンドが出ましたし、カッティングをしても歯切れが良く、フロントピックアップでJAZZYな事をやって見ましたが、素晴らしいサウンドでした。
スタッフの方に聞いてみると、やはり高崎さんがストラトを好まれているところからこういったサウンドに対応できるようにしているのではないか?というお話でした。
今回はアンプはJVMを使用し、1chのクリーン、2chのクランチ3chのディストーションでチェックしましたが、一番感動したのは2chのクランチチャンネルでした。
Volumeを10でクランチ〜オーバードライブのセッティングにし、その後Volumeを4〜6まで絞ると綺麗なクリーントーンへ。
ボリュームの感度や追従性は凄まじい反応で、ピッキングのダイナミクスも綺麗に反応してくれました。
これは本当にストラトを使っている時と変わらない感覚です。
ボリュームコントロールでサウンドをきっちり操作する。
これができるギターは実は多くないのです。
しかも元々HMをやるLOUDNESSの楽曲を彩るギターでこの反応の良さは本当にびっくりしました。
今回は3種類チェック
今回は3種類のKG-PRIMEを弾かせていただきました。
KG-PRIME Original
僕はこの仕様のPRIMEが一番好きでした。
材によるところが大きいと思いますが、何より「早い」「レンジが広い」「アタックにしっかり反応する」「ダイナミクスが出しやすい」と僕の要望を全て叶えてくれてるタイプでした。
高崎さんもこれをメインで使われていますが、わかる気がします。
他の2機種も目指している方向は一緒ですが少しだけサウンドが異なってました。ここは完全に好みです。
KG-PRIME Ultimate
こちらは指板がローズタイプになっていまして、他はボディがSelected Ashになっていますのでなかなか製造されないとの事。
音に関しては、ローズ指板の良いところである「ぅぐわ〜ん」という粘りのある立ち上がり。
そしてリードフレーズを弾いた時のMidの立ち上がり方はさすがローズ指板。
すごく贅沢な使い方ができるのであればリードの時だけこのUltimateを使いたい!って思いました(笑)
KG-PRIME RED Flame
こちらは最初のPRIMEと違う点はボディにマホガニーを使用しています。※レスポールのように大部分ではなく4割くらいです。
その恩恵もあってかサウンドはどちらかといえば「早い」立ち上がりではなく「ず〜ん」とした少し重みのある音で中音域に音が集まるような感覚でした。
レスポールからPRIMEに行かれる方はこのギターから触れると良いなって思います。
まとめ
今回はKiller Guitarsの「KG-PRIME」をチェックして来ましたが、本当に完成度が高くもっとたくさんのプレイヤーが使っていても良い素晴らしいギターでした。
力強いロックサウンドから、繊細なクリーンサウンド、唸るようなアームプレイも可能で歯切れのいいクランチも出せる。
今だからわかる本当に「完成されたギター」の1つだと思います。
ハムバッカーでアームプレイをしたい方はぜひ一度手にとって見てください!素晴らしいギターです。